Londoner To Be

Diary from London

とあるCoffee Shopで

とりあえず書かないとガチで日本語を忘却してしまいそうなので、ロンドンで最近見つけたカフェの話を

 

その日は朝番やと思って9時に出勤したら、実はシフト見間違えてて、4時間も早く

来てしまったことが判明して、とりあえず天気もよかったし、近くを散歩することに

 

年末のパリ帰りにポケットでグリグリしてたら、なぜかグリップが折れてしまった部屋鍵も直したくて、ググったら職場のすぐ近くに一件、靴と鍵の修理店があった

 

早起きは三文の徳っていうけど、レイジーな俺にとってはかなり歯切れが良いスタート

 

店で食べるはずだったコーヒーとソーセージマフィンを、いい感じの広場のベンチでもぐもぐ

 

円形の広場で、中心に柵に囲まれたおしゃれなイングリッシュガーデンがある

その中でおじさんが花に水をやっていた

4月の上旬、青空が広がっている

まだひんやりしているけど、春の香りが空気に漂っている気持ちいい朝

 

横を見ると、俺と全く同じ格好で、ホームレスのおっちゃんが、水をやるおじさんをボーと眺めていた

ロンドンでは彼らをよく見かける

 

時計を見たらまだ30分しかたってない

最近はスマホの充電の減りがガチで早いので、時計の為に、充電をセーブしていかねば

 

よし、歩こうと空の袋とテイクアウェイのカップをゴミ箱に入れる

 

イギリスのいいところは、ゴミ箱がいつもベストなタイミングで現れることだ

散歩の途中でスナックを食べ終えた時、とか、いつもここで欲しい!っていう時に必ず現れてくれる

 

多分じゃないとみんなポイ捨てしてしまうんだろう

 

しばらく進むと、青のタイルの外壁が目を引く建物があった

コーヒーショップとわかったのは、大きなエスプレッソマシンが窓越しに見えたからだ

 

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もう一杯飲んでしまったけど、自分の中のコーヒーセンサーが反応して、入ってしまう

 

こじんまりとした店内、店員は一人、ちょっと高めの椅子に座ってスマホをいじっていた

メガネとボサボサの髪

こちらを見つけると、hi...と会釈を申し訳程度に済ませ、Flat Whiteが欲しいと伝えると、すぐに背を向けて作り出した

 

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この距離感が最高だ

 

チェーン店の、私コミュ力の塊なんですアピール全開の接客は

正直うざいし疲れる

向こうもあまりこちらに興味がないくらいの距離感の方が、気を使わなくて楽だ

 

席に着き、一口飲んで、周りを見渡す

内装にもタイルが使われていて、すごく可愛い

 

店内には、他にパソコン作業をしているOLらしき女性と、中年のおじさんたちが二人、ポッシュなロンドナーのアクセントで会話している

 

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皆それぞれの時間を、ゆっくりと過ごしている

同じ空間を共有していながら、違う時間が流れる

でも疎外感はなくて、不思議とみんな場の雰囲気に溶け込んでいる

 

居心地がいい

 

そんなシンプルな言葉が一番すんなり当てはまる場所だった

 

それは大きすぎず小さすぎない絶妙なサイズ感とか、店員の傍若さとか、インテリアの色合いとか、木の小物とか、そう言う絶妙なバランスによって生み出されているものなんだと思った

 

ふと自分がもしこんな空間を作れたらと考えた

自分の思う理想形は、このコーヒーショップにある

もちろん同じものは作れないけど

 

提供する側が接客に自然体、ありのままでいられて、お客さんもそれを自然に理解して、批判することはない

それでいて安定的な利益を生み出すことができる

そう言う相互関係を生み出せれば

 

特にロンドンでは、サービス提供者とサービスユーザーが対等だとすごく感じる

店員が変にへこへこしたりはしないし、あくまでお金の等価価値として、サービスを提供しているだけ、と言うことが通底観念にある

 

日本でもし同じことをやろうとすれば、難しいかもしれない

お客様は神様だとか言ってるくらいの国だから

そして心地良いは人柄お国柄によって異なるもんね

 

店員の態度が悪い、と批判する人だっているし、距離感を居心地が悪いと言う人だっているだろう

むしろその方が多いかもね

 

万人にとってのオアシスにはならないかもしれないけど、少なくとも、そう言う空間が居心地が良いと思えるような考え方が社会に浸透していけば、みんなもっと楽に生きれるんじゃないかと思ってる

 

楽に生きたいやん:D